ワイヤー矯正の
メリット・デメリット
マウスピース矯正と比較した際の、ワイヤー矯正のメリットとデメリットについて解説していきます。
ワイヤー矯正の
メリット
重度にガタついたケースや、マウスピース矯正で前例の少ないケースを治療しやすいことがメリットです。
ワイヤー矯正は治療中の矯正力調整が容易です。仮に計画どおりに歯が動かなかったとしても、矯正医はいつでもワイヤーを調整でき、治療計画を柔軟に変更することができます。それゆえ、歯列移動の予測が立てづらい特殊なケースを治療しやすいのです。
ワイヤー矯正装置は自分で外すことができません。それゆえ自由に着脱できるマウスピース矯正と違い「着け忘れて矯正が進まない」ということがありません。
自分で着けたり外したりを管理しなくてよい点は、めんどくさがりの方にはメリットです。
ワイヤー矯正の
デメリット
装置が目立ちます。
透明なワイヤーとブラケットを使うこともできますが、それでもマウスピースと比べるとやっぱり目立ちます。
ここぞというときに自分で外すこともできません。
ワイヤー矯正はマウスピース矯正よりも違和感が強めです。
ワイヤー矯正は装置が出っ張っており、口の中でかなりの存在感を発揮します。常に裏唇や内頬に装置が当たっており、かなり不快だと思います。
ワイヤー矯正はマウスピース矯正よりも痛いです。
マウスピース矯正のマウスピース交換(=矯正力調整)が月に2回であるのに対し、ワイヤー矯正の矯正力調整は月に1回です。つまり、1回の調整でマウスピース矯正2回分の力を加えていることになります。それゆえ痛みが強めです。
なお、痛みは矯正力の調整後3日程度がピークで、その後は徐々に痛みが和らいできます。また調整直後の痛みも、治療が進むにつれて慣れていくことが多いです。
毎月の矯正力の調整後、3日間くらいは食事中にかなり痛むことがあります。人によっては「柔らかいものでも激痛」という場合もあり、流動食しか食べられないこともあります。(マウスピース矯正の場合、食事中はマウスピースを外すためそれほど痛くありません。)
ワイヤーやブラケットが頬や唇の内側に触れることが多く、口腔内に傷ができたり口内炎になったりすることがあります。稀にワイヤーが飛び出して頬に刺さるリスクもあります。
体がぶつかるスポーツはかなり危険です。タックル厳禁。流血必至です。
矯正中は虫歯・歯周病になるリスクが上がりますが、そのリスクはマウスピース矯正よりも高めです。
装置を外して歯磨きできるマウスピース矯正と違い、ワイヤー矯正は装置を外して歯磨きできません。装着したままの清掃はかなり難しく、どうしても磨き残しが残ります。そのため虫歯・歯周病になるリスクがマウスピース矯正よりも高いのです。
ワイヤー矯正には
いろんな種類がある
ワイヤー矯正にはいくつか種類があり、それぞれ特長があります。次のページで詳しく解説します。
特殊なケースには良いですが…
ワイヤー矯正は“特殊なケースにも対応できる”という点では良いのですが、「見た目」「痛み」の2つにおいて弱点が多い矯正治療です。
明らかに顎変形症な方や、重度のガタガタでもない限り、マウスピース矯正を検討いただくことをお勧めします。
基本知識
プランと料金