マウスピース矯正の
リスクと副作用
マウスピース矯正には以下に挙げるリスク・副作用があります。治療をはじめる前にしっかり確認するようにしましょう。
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痛み
どんな痛み?
前歯を指でグーっと押してみてください。その時感じる圧迫感のような痛みが複数の歯に生じるイメージです。
痛みはどれくらい続くの?
痛みは「新しいマウスピースを装着後(マウスピース交換後)、2~3日程度」の間、強めに生じます。その後は徐々に痛みが和らぎ、気にならなくなっていくことがほとんどです。
マウスピース1枚の装着期間は約2週間ですから、「2週間のうち最初の2~3日はちょっときついかも」くらいに思っておくとよいと思います。
どうして痛くなるの?
痛みの原因は「マウスピースの矯正力によって生じる歯根膜の圧迫」です。
マウスピースが歯を押すことにより、歯と歯槽骨の隙間部分(歯根膜)が圧迫されます。すると圧迫によって歯根膜の神経が刺激を受け、痛みを生じます。
どうして2~3日で
痛みが治まっていくの?
理由は「歯が動くことによって圧迫が緩和するから」です。
新しいマウスピースの装着後、わずか1日2日の間にも歯は動いていきます。すると移動によって圧迫が緩和され、痛みが和らいでいくわけです。
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違和感
どんな違和感?
マウスピースのエッジやアタッチメントが歯茎や頬の内側にあたり、異物感を感じることがあります。
また、噛む動作をしたときや歯を舌で触れたりしたときに「歯が浮くような感覚」があることがあります。(これは歯が適切に動いているときによくある反応です。)
これらの違和感は矯正開始から数日で慣れて気にならなくなることがほとんどです。
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歯根吸収
歯根吸収とは?
歯根吸収とは、矯正の過程で歯の根の一部が吸収され、短くなる現象です。過度に歯根吸収が進むとグラつきの原因になったりします。
歯根吸収の原因
歯根吸収の主な原因は「過度な矯正力」です。歯に強い負荷をかけることによって(通常は歯槽骨側で活性化する)破骨細胞が歯根側で活性化し、歯根を吸収しだすものと考えられています。
なお歯根吸収は、矯正期間が長くなる(≒歯根に長期間負荷がかかりつづける)ほどリスクが高まるとも考えられています。
歯根吸収が起こると
どうなるのか?
歯根吸収が軽度の場合、通常は矯正後に問題が起こることはほとんどありません。ただ歯根が大幅に短くなると歯が動揺し、場合によっては抜けてしまうこともあります。
当院では定期的に歯の動揺度をチェックし、必要に応じてレントゲン検査をおこなっています。歯根吸収の兆候がみられる場合は治療計画を修正し、過度な負荷がかからないように調整していきます。
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ブラックトライアングル
ブラックトライアングルとは?
ブラックトライアングルとは、歯をきれいに整列することによって歯と歯の間に生じる「三角形の隙間」です。
ブラックトライアングルは
どんな場合に起きるのか?
ブラックトライアングルは、“歯の形が三角形で且つ乱杭状態の歯並び”を直す際に起きやすい現象です。
乱杭状態の歯を正しく整列することによって歯と歯の間に隙間が生じます。このとき、その隙間の歯間乳頭が十分に再生されなかったとき、ブラックトライアングルが生じます。
加齢や歯周病で歯茎や歯槽骨が下がっている方に起きやすいです。
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歯の側面を削ることがある
整列スペース確保のため、
歯の側面を削ることがある
歯を整列するスペースを作るため、歯の側面(歯と歯の隙間)を薄く削ることがあります。この処置をIPR処置といいます。
削っても問題ないの?
削るときは痛くないの?
IPR処置によって削る歯の量は最大でも0.55mmとわずかです。削るのは歯の表面層の「エナメル層」のみで、(虫歯に対する耐性が低い)象牙質まで削ることはありません。そのため、歯の側面を削ることによって虫歯になりやすくなるといったリスクはありません。
また、IPR処置の際に痛みを感じることは通常ありません。
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抜歯することがある
整列スペース確保のため、
歯を抜歯することがある
前述のIPR処置(歯と歯の間を削る処置)だけでは歯の整列スペースを十分確保できない場合、歯を抜歯することがあります。
どの歯を抜歯するの?
通常は、笑ったときに人から見えず、噛み合わせ的にも影響が少ない「小臼歯」を抜くことが多いです。
ただ、どの歯を抜くかはケースバイケースです。虫歯など状態の悪い歯があったりするときは、その歯を抜いたりすることもあります。
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差し歯の歯根破折
歯根破折ってなに?
歯根破折とは文字どおり「歯根が折れたり割れたりする」現象です。過去に根管治療を受けたことがある歯は歯根破折を起こすリスクがあります。
歯根破折の原因
歯根破折は“根管壁の一部に過剰な力が加わること”によっておこります。
根管治療をした歯(差し歯)は、治療によって根管壁が薄くなっています。そして根管には「金属の土台(コア)」が刺さっています(下図)。
この状態で被せ物に矯正力を加えると、土台(コア)にテコのような力が加わり、根管壁の一部に過度な負荷がかかります。この過度な負荷によって歯根が割れてしまうのです。
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虫歯・歯周病リスクが上がる
虫歯や歯周病になりやすくなる
マウスピース矯正中は虫歯や歯周病になりやすくなります。
虫歯・歯周病リスクが
上がる理由
理由は“唾液による酸の中和効果と殺菌効果が落ちるため”です。
唾液には、「歯を溶かす酸を中和する働き」と「その酸を発生させる細菌を殺菌する働き」があります。この2つの働きによって、唾液は虫歯リスクを軽減する役割を果たしています。
しかしマウスピースを装着することによって唾液の流動が妨げられ、酸の中和効果と殺菌効果が作用しづらくなってしまいます。結果、虫歯や歯周病になるリスクが上がります。
リスクを抑える方法は?
矯正医の指示をきちんと守ることで虫歯・歯周病リスクは低減することができます。
まず、マウスピース装着中は飲食禁止です。飲食する際は必ずマウスピースを外しましょう。また食事後は必ず歯磨きをしましょう。
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フェイスラインの変化
人中の伸び・面長化
人中が伸びたような印象になったり、面長な印象になったりすることがあります。
人中の伸び・面長化は、出っ歯・口ゴボ(上下顎前突)・過蓋咬合(深い噛み合わせ)を矯正した際に起こりがちです。
頬のたるみ・ほうれい線
頬がたるんだり、ほうれい線が目立つようになったりすることがあります。
これらは出っ歯や叢生(デコボコ歯並び)を矯正した際に起こりがちです。
頬コケ
歯の整列スペースを確保するために抜歯することがあります。この抜歯本数が多いと頬コケしたような印象になることがあります。
頬の張り
頬コケとは逆に頬が張ったような印象になることもあります。頬の張りは、(歯の整列スペースを確保するために)歯列弓を拡大した場合に起こりがちです。
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矯正後の後戻り
矯正後に歯並びが
戻っていくことがあります
矯正終了後には、歯並びを維持するためのリテーナー(保定用のマウスピース)をお渡しします。しっかり装着して後戻りを防ぎましょう。
初台でマウスピース矯正なら当院にご相談ください
はじめまして。初台はまだ歯科・矯正歯科の濱田です。当院はクリアコレクトによるマウスピース矯正において多くの症例実績を持つ矯正クリニックです。マウスピース矯正をお考えならぜひ当院にご相談ください。
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当院の料金プランについて
それでは当院のマウスピース矯正のプランと料金についてご説明します。
稀にマウスピースのエッジが歯ぐきや内頬に擦れて痛いことがあります。この場合はエッジ部分を加工するなどして調整します。痛みを感じる場合はクリニックにご連絡ください。