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矯正治療の種類と違い

矯正治療は3種類あります。
ワイヤー矯正、マウスピース矯正、セラミック矯正の3つです。
これら3つは治療に用いる装置や矯正方法が異なり、メリットとデメリットも違います。
それでは、3つの矯正治療について解説していきます。

私が監修しました
初台 はまだ歯科・矯正歯科
院長濱田 啓一
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矯正治療1

ワイヤー矯正

矯正方法の概要

ワイヤー矯正は「ブラケット」と「ワイヤー」を使っておこなう矯正治療です。(上図参照)
まず、歯にブラケットを取り付けて固定します。次に、取り付けたブラケットのスロット(溝)にワイヤーを通します。
すると、ブラケットに通すことで曲がったワイヤーは、元の形に戻ろうとして力を生み出します。この“ワイヤーが元に戻ろうとする力”によって歯を移動させていきます。

ワイヤー矯正の
メリット

重度にガタついたケースや、マウスピース矯正で前例の少ないケースを治療しやすいことがメリットです。
ワイヤー矯正は治療中の矯正力調整が容易です。仮に計画どおりに歯が動かなかったとしても、矯正医はいつでもワイヤーを調整でき、治療計画を柔軟に変更することができます。それゆえ、歯列移動の予測が立てづらい特殊なケースを治療しやすいのです。

ワイヤー矯正装置は自分で外すことができません。それゆえ自由に着脱できるマウスピース矯正と違い「着け忘れて矯正が進まない」ということがありません。
自分で着けたり外したりを管理しなくてよい点は、めんどくさがりの方にはメリットです。

ワイヤー矯正の
デメリット

装置が目立ちます。
透明なワイヤーとブラケットを使うこともできますが、それでもマウスピースと比べるとやっぱり目立ちます。
ここぞというときに自分で外すこともできません。

ワイヤー矯正はマウスピース矯正よりも違和感が強めです。
ワイヤー矯正は装置が出っ張っており、口の中でかなりの存在感を発揮します。常に裏唇や内頬に装置が当たっており、かなり不快だと思います。

ワイヤー矯正はマウスピース矯正よりも痛いです。
マウスピース矯正のマウスピース交換(=矯正力調整)が月に2回であるのに対し、ワイヤー矯正の矯正力調整は月に1回です。つまり、1回の調整でマウスピース矯正2回分の力を加えていることになります。それゆえ痛みが強めです。
なお、痛みは矯正力の調整後3日程度がピークです。

毎月の矯正力の調整後、3日間くらいは食事中にかなり痛むことがあります。人によっては「柔らかいものでも激痛」という場合もあり、流動食しか食べられないこともあります。
(マウスピース矯正の場合、食事中はマウスピースを外すためそれほど痛くありません。)

ワイヤーやブラケットが頬や唇の内側に触れることが多く、口腔内に傷ができたり口内炎になったりすることがあります。稀にワイヤーが飛び出して頬に刺さるリスクもあります。
体がぶつかるスポーツはかなり危険です。タックル厳禁。流血必至です。

矯正中は虫歯・歯周病になるリスクが上がりますが、そのリスクはマウスピース矯正よりも高めです。
装置を外して歯磨きできるマウスピース矯正と違い、ワイヤー矯正は装置を外して歯磨きできません。装着したままの清掃はかなり難しく、どうしても磨き残しが残ります。そのため虫歯・歯周病になるリスクがマウスピース矯正よりも高いのです。

特殊なケースには良いですが…

ワイヤー矯正は“特殊なケースにも対応できる”という点では良いのですが、「見た目」「痛み」の2つにおいて弱点が多い矯正治療です。
明らかに顎変形症な方や、重度のガタガタでもない限り、マウスピース矯正を検討いただくことをお勧めします。

ワイヤー矯正について
詳しく知る
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矯正治療2

マウスピース矯正

マウスピース矯正とは?

マウスピース矯正は、透明のマウスピースを使用した新しい矯正治療です。矯正用マウスピースは薄くて透明で目立たず、遠目では装着していることがほとんどわかりません。
マウスピース矯正は、商談や付き合いで人と接する機会が多い大人のための矯正として、近年大注目されています。

矯正方法の概要

動かしたい歯を「少しだけ動く方向にずらして作ったマウスピース」を装着します。その「ズレ」によって歯に矯正力をかけ、歯を移動させます。
1枚のマウスピースで移動させられる距離はおよそ0.25mm程度。歯が動ききったら「ズレがもう少し大きくなったマウスピース」に交換し、またさらに動かします。約2週間に一度の頻度でマウスピースの交換を続け、徐々に歯並びを矯正していきます。

マウスピース矯正の
メリット

矯正用マウスピースは透明で目立ちません。厚さは0.76mmしかなく、装着していても近くでじっくり見られない限り気付かれることはありません。
周囲の視線を気にせず治療ができるため、矯正治療をためらっている方でも安心して始められます。

マウスピースの交換(矯正力調整)は2週間に一度です。ワイヤー矯正よりも頻度が多く(ワイヤー矯正は月1回)、調整1回あたりの負荷が少ないため痛みが少なめです。

食事中はマウスピースを外します。負荷フリーな状態で食事できるため、噛んでも痛みはほとんどありません。
ワイヤー矯正のように「痛くて何も食べられない」ということはなく、これまで同様に食事を楽しむことができます。

マウスピースは自分で着脱できます。
ですから、デートやイベント、人前に出るときなど、ここぞという時には外して過ごすことができます。大事な場面ではいつもの自分でいられるため、気軽に治療を続けられます。

マウスピースを外せるため、これまでどおりにしっかり歯磨き・フロスができます。マウスピース自体の清掃もカンタンです。
そのためワイヤー矯正と比べて虫歯・歯周病になるリスクが低めです。

治療をはじめる前にシミュレーションを確認できます。歯がどのように動いていくのか、最終的にどんな歯並びになるのかを、CGで確認することができます。
ワイヤー矯正と違って契約前にゴールをイメージできることはマウスピース矯正の大きなメリットです。

当院価格のことになってしまいますが、マウスピース矯正は費用が安いことも大きなメリットです。
ワイヤー矯正は88万円。対するマウスピース矯正は17.6万円から。マウスピース矯正なら、圧倒的な低価格で矯正することができます。

マウスピース矯正の
デメリット

マウスピースを自由に取り外せることは大きなメリットである一方、デメリットにもなり得ます。
計画どおりの期間で矯正するためには、1日22時間以上マウスピースを装着しなければいけません。自らの意志でマウスピースの装着時間を管理することが難しい方には不向きな治療かもしれません。
また、飲食後はマウスピースの装着前に必ず歯磨きが必要です。毎食後の歯磨きを徹底できない方にとっては面倒な矯正方法です。

マウスピースは温度変化に弱く、熱で変形してしまうことがあります。また、咀嚼圧で変形してしまう恐れもあります。そのため飲食する際は必ずマウスピースを取り外す必要があります。
取り外して食事をできることはメリットである一方、面倒だという点ではデメリットです。

よく「マウスピースは軽度の不正咬合しか矯正できない」といわれますが、実際にはそんなことはありません。
当院では9割以上の患者さんがマウスピース矯正です。
よほど特殊なケースでなければ対応できますので、まずはマウスピース矯正を検討してみてください。

マウスピース矯正について詳しく知る
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矯正治療3

セラミック矯正

セラミック矯正とは?

セラミック矯正とは、歯並びを改善したい歯を削り、その歯にセラミックで作製した被せ物を装着して歯並びを整える矯正方法です。歯の色・形も変えられる治療です。

セラミック矯正の
メリット

歯並びだけでなく、歯の色・形も変えられます。天然歯のような見た目にすることもできますし、芸能人のような真っ白の歯にすることもできます。

歯の根を移動させない治療のため、短期間で治療できます。最短1か月程度で矯正できます。
また、痛みが長期にわたることもありません。

歯の根を移動させないため後戻りの心配もありません。

セラミック矯正の
デメリット

虫歯でもない歯を削ることになります。削ると歯の強度は弱くなり、それだけ寿命が短くなるリスクがあります。
また、削った歯と被せ物の隙間から細菌が侵入して虫歯になるリスクもあります。

歯の向きによっては神経を抜かなければならないこともあります。神経を抜くことによって歯根の強度が弱くなり、将来的に歯根破折を起こすリスクもあります。(歯根破折を起こすと抜歯です。)

被せ物は割れたり欠けたりするリスクがあります。

セラミック矯正はデメリットが多い治療です。それゆえ当院では適応判断も慎重におこなっています。
歯の欠損が多い方や、なんらか事情があって急を要する方、歯の色や形に強いコンプレックスがある方のみ、治療をお受けしています。

セラミック矯正について
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オススメ矯正治療は?

マウスピース矯正が
断然オススメです!

院長
濱田啓一

マウスピース矯正は
デメリットが少ない

マウスピース矯正は目立ちません。
痛みもワイヤー矯正ほどありません。
そしてワイヤー矯正よりも安く受けることができます。
マウスピース矯正はメリットがとても多く、デメリットが少ない治療です。

第一選択はマウスピース矯正一択!

マウスピース矯正は、よほど特異な症例でない限り適応可能であり、おおよそどんな歯並びも矯正できます。
マウスピース矯正が適応になる方が、その他の矯正を好んで選ぶ必要性はありません。
「マウスピースの着脱が面倒」
「今すぐ矯正できないと困る」
…そんな方でもない限り、マウスピース矯正を第一選択に考え、もしダメなら他の手法にする、という考え方でよいのかなと思います。

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マウスピース矯正
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院長
Dr. 濱田