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親知らず抜歯

親知らずを抜く前、抜いた後

2014.11.24

はまだ歯科医院のHPをご覧いただき誠にありがとうございます。

当院は院長が歯科・口腔外科に所属していたこともあり親知らずを抜歯させていただく
機会が非常に多いクリニックになります。

ブログを読んでいただいている患者様の中には親知らずを抜きたいと思っていたり、過去に抜いた方がいいよと勧められた方もたくさんいらっしゃるのでないでしょうか?

今回は患者様によく聞かれる「親知らず抜歯の疑問点」をなるべく普段お答えする内容と同じようにQ&A方式で書いていきたいと思います。
親知らず抜歯の恐怖が多少なりとも和らげば幸いです。

Q:痛いですか?

A:はじめの麻酔の注射はたしかにチクッとしますが抜歯している間ずっと痛いという事はありません。お顔の表情を観察しながらその都度確認し痛いようであれば麻酔を追加します。痛いのをずっと我慢しながら治療することは絶対にありません。ただし、親知らずがアゴの中を通る神経と接している場合には根を抜く一瞬だけ我慢してもらうことがあります。これはピンポイントに神経に麻酔を注射すると知覚麻痺(後述します。)がでる場合があるからです。麻酔が切れたあとは確かに鈍い痛みがありますが、鎮痛剤の効かないような強い痛みが出る事はありません。

Q:腫れますか?

A:程度の差はありますが「必ず腫れます」腫れない事を自慢される先生もいらっしゃいますが腫れることは外科的処置に対するごくごく自然な生理現象です。
お仕事に影響する場合はもちろん深刻ですが人生においてそう何度もあることではないので笑って過ごしていただければ幸いです。
腫れは一般的に抜歯後2日目がピーク、その後1週間程度で退いてきます。内出血が出現する方も少なくありません。

Q:麻酔はどんな薬を使いますか?

A:普段、虫歯の治療に使用する麻酔と同じものを使用しています。また親知らずだからといって特別太い注射などは使いません。虫歯治療と全く一緒です。

Q:嫌な事は一度に終わらせたいのでいっぺんに抜歯することは可能ですか?

A:安全面の問題はありませんがお食事などかなり不便されます。もし可能なら大学病院など入院施設のある所で治療された方が良いと思います。
ただし、片方側の上下アゴの親知らずであれば一緒に抜歯する機会が多いです。

Q:手術による障害はありますか?

A : 永久的に残る可能性のある障害で最も多いのが神経麻痺です。
親知らずの周囲には下唇と歯肉の感覚を支配する神経と舌の感覚を支配する神経の二つが近くを走っています。
麻痺が出現する確率は報告にもよりますが高い報告ですと約3%程度です。100本親知らずを抜いたら3本の確率で出現する計算になります。我々が普段、抜歯をしていてこんなに多くの麻痺が出ていることはないと思いますが、実際に私たちが抜歯させていただいて麻痺が出現した経験もあります
一旦、麻痺が確認された場合には血流を良くする内服薬を服用しながら経過をみますが2−3ヶ月で回復する場合が多いです。ただし、残念ながら永久的に残ってしまう患者様もいらっしゃいます。親知らずを抜くか抜かないかはこれらのリスクを考えても抜歯するメリットの方が多いと判断された場合に行うことになります。また、統計的に年齢が若い方が抜歯に伴う合併症が少ない事がわかっていますがその直接の原因は分かっていません。

親知らず抜歯を控えている患者様には、知る事で怖さが半減することもたくさんありますのであえて包み隠さず全てを話すようにしています。
また、全てを話すことで信頼関係がうまれ結果的に術者である私達もやりやすい環境がうまれると思っています。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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記事の執筆・監修者について

初台 はまだ歯科・矯正歯科
院長 濱田啓一

東京医科歯科大学大学院博士課程を修了後、大学院講師や総合病院での歯科口腔外科長などを歴任。歯科医師として様々な経験を積んだ後、初台はまだ歯科・矯正歯科を開院、院長就任。

<所属学会・研究会・団体>
日本口腔インプラント学会、R.V.TUCKER Study Clubs、米国保存修復学会(アメリカの虫歯治療の学会)、日本口腔外科学会、日本審美歯科学会、インプラント再建歯学研究会

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