30代女性の患者様です。
右下顎大臼歯に根尖部透過像(レントゲン上で根の周囲に影)を認めます。根尖性歯周炎の診断です。
歯肉の腫れと10ミリを越える歯周ポケットを認めるため「歯内歯周病変」つまり歯周病を併発している可能性があります。精密根管治療で改善を認めなければ歯周病に対する対応もしなければならないケースです。
2枚目は同じ歯を角度を変えて撮影しています。
同じようにハッキリと根の周囲に影を認めます。
根管治療直後のレントゲンです。
治療直後ですのであまり根尖部透過像に変化はありません。
因みにレントゲンだけでは歯根は2本のようにみえますが実際には4根存在しました。
治療後約1年のレントゲンではしっかりと透過像が消失し歯を支える歯槽骨の回復を認めます。
幸い歯周病に対する積極的な治療を行わず治癒へ導くことができました。
治療後はセラミッククラウンを装着しています。
歯内歯周病変を疑う場合は必ず根管治療を先に行います、治療順序が逆になってしまうと同じことをしても治癒に導くことができません。
治療費
大臼歯精密根管治療 110,000円
ポスト築造 25,000円
e.max オールセラミッククラウン 100,000円
治療回数 4-5回
治療後は3-3-6ヶ月の間隔で約1年経過を拝見させていただきます。
その際は診察・レントゲン代として1000円頂戴しております。