診査を行うと、歯髄壊死(神経が死んでしまった状態)でした。
通常、レントゲンだけでははっきりした診断はできないため、複数の診査を行い診断をしております。
この患者様の場合は、どこが痛いのかはっきりしないとのことでした。
術中レントゲン撮影
根管長測定
根管長測定器という器具は非常に正確であると言われていますが、より精度を上げるために、治療途中で細い器具を挿入してレントゲンを撮影しております。
そこから、細菌が除去できる最小の大きさに根管内を拡大していきます。
ポイント試摘
根管充填を行う前に実際のガッタパーチャポイントを挿入してレントゲンを撮影します。
充填剤は根の先端(根尖)からわずかに短い地点でストップしていることを確認します。
根管充填後のレントゲン写真も2枚撮影します。
撮影する角度によって写り方が変わってくるためです。
根管充填はこのように緊密でしっかり充填されていることが望ましいです。
根管充填後はラバーダムん防湿を行なったまま直接法で支台築造(土台)を行います。
2年後
できるだけ長期にわたり経過観察をさせていただいております。
治療後は症状はなく経過は良好です。
また、レントゲン上でも病変の再発は認めません。
治療開始年齢・性別
29歳・女性
治療におけるリスク
精密根管治療は外科的歯内療法も含めると96%と高い治癒率をほこるが100%ではない。
削った歯は元には戻らないので健全歯に比べ歯が薄いために歯が割れてしまうリスクがある。
割れてしまうと抜歯以外の治療が難しい場合が多い。
(強度を回復するために基本的にはクラウン形態にすることを当院では推奨している)
費用
(治療してある歯の再治療) 130,000円
コア築造 25,000円
ゴールドクラウン 120,000円
治療費計 297,000円